【麻雀初心者の守備の基本】ロンされにくい牌と安全牌比較表

ロンされにくい牌と安全牌比較表のアイキャッチ 麻雀の基礎基本

前回から守備の話をしていますので、まだ記事を読んでいない方はお先にそちらからお願いします。

前回は守備の基準とベタオリ・現物についてお伝えしました。

しかし、守備をすると判断して現物を捨てていっても、現物が無くなることがあるかと思います。

現物がなくなるたびに放銃していては守備をする意味がありません。

そこで守備力を上げようと麻雀の守備のことについて調べるとスジやカベ・ワンチャンスやノーチャンスなどの用語が出てくるかと思います。

しかし、よくわからずなんとなく覚えたままでいると放銃するリスクが無駄に上がってしまいます。

そこで今回は、スジやカベ・ワンチャンスやノーチャンスなどの言葉の説明と放銃しにくい安全牌を比較表にしてご紹介していきます。

この記事を読むことで

  • 現物がない時に安全牌を探すことができるようになる
  • スジ、カベなどの麻雀守備用語が体系的に理解できる
  • ベタオリの精度が上がる

以上の力が身につきます。

本記事の対象者は

  • 麻雀を始めたてでルールもあいまいな方
  • 麻雀をしているとき、何を切ろうかよくわからない方
  • 雀魂で銀の間・金の間で苦戦している方
  • 天鳳で初段以下の方
  • 友達と麻雀を楽しく遊びたい方

を対象としています。

待ちの種類と数字による放銃率

この3種を安全な順に並べてください。

孤立牌の危険度比較

答えは、萬子の9・筒子の8・索子の7の順に安全です。

ではなぜその順番で安全なのでしょう。

それは放銃する待ちのパターンが少ない牌だからです。

まずは、待ちのパターンを把握しましょう。

麻雀の待ちは、両面・嵌張・辺張・シャンポン・単騎の5種類です。

待ちの形

安全な牌とは、この待ちのパターンが少ない牌のことをいいます。

では、数字による放銃する形を見てみましょう。

各数牌の放銃パターン

この表を見ると、放銃パターンが多いのは

1・9<2・8<3〜7となります。

特に4~6は両面に放銃するパターンが2パターン存在するため、3・7と比較すると危険度が高くなります。

この数牌の放銃の危険度と放銃パターンは守備の重要要素なので、理解しておきましょう。

スジとカベ

麻雀の守備の話題で必ず挙がるスジとカベ。

この2種は確かに何も情報がない牌と比較すると放銃しにくい牌ですが、間違った使い方をすると逆に無駄な放銃が増えてしまいます。

この記事できちんとしたスジとカベを覚えて正しい守備をするようにしましょう。

スジ

スジとは簡単に言えば、振聴のルールを利用した両面には放銃しない牌のことをいいます。

振聴とは、自分の捨てた牌もしくは立直後に誰かに捨てられた牌を含む待ちでロンすることができないというルールです。

(下の図は最高位戦プロ麻雀協会・赤坂ドリブンズ所属の園田賢プロのその研さんの全体牌図作成くんを使用させていただきました。)

スジの例題

例えばこのような捨て牌の場合、向かいの相手から立直が入りました。

自分は3シャンテンですのでオリたいです。

しかし、現物がありません。

結論から言うと、上のような場合は筒子の2を捨てることをおすすめします。

現物がないがオリたい場合は、なるべく放銃するパターンの少ない牌=両面に放銃しない牌を探します。

今回の場合は、筒子の2・8、萬子の7が両面で放銃しない牌です。

なぜ両面で放銃しないことがわかるのか。

相手の捨て牌に注目すると萬子の4と筒子の5が捨てられています。

加えて、振聴のルールによって、萬子の4や筒子の5を含む待ちでロンすることができません。

振聴の解釈

そのため上のような両面で放銃することは100%ありえないということです。

ここで気を付けていただきたいのは、索子の1が捨てられているので索子の4は1-4待ちには放銃しません。

しかし、4-7待ちには放銃することはありますので、1が捨てられてるからといっても4はスジにはならないということに気を付けてください。

このように片方の両面だけのスジのことを片スジといいます。

片筋の説明図

では、ほかのパターンを比較してみましょう。

筒子の2・8は嵌張・シャンポン・単騎の3パターンで放銃しますが、萬子の7は嵌張・辺張・シャンポン・単騎の4パターンで放銃するため、萬子の7の方が放銃率が高いため萬子の7は除外されます。

残りは筒子の2と8の比較です。

シャンポンで放銃する場合はどうでしょう。

筒子の2は自分で2枚・筒子の8は自分で1枚所持しています。

シャンポンは相手が2枚持っていないと放銃しません。

そのため、残り2枚の筒子の2と残り3枚の筒子の8では筒子の2の方が相手が2枚持っている可能性が低くなります。

そのため今回の場合2枚持っているスジの筒子の2を捨てることが1番放銃率が低くなります。

結論、複数枚所持しているスジの牌は放銃率が他の牌と比べて低くなっていることがわかります。

麻雀のスジは、1-4・2-8・3-6・4-7・5-8・6-9の6本のスジがあります。

このスジが萬子・筒子・索子の3種類とも6本のスジがあるので、合計18本のスジがあります。

カベ

カベとは、麻雀の牌の枚数上両面で放銃しないもしくは放銃しにくい牌のことをいいます。

例えば下の図のように相手から立直が入っています。(下の図は最高位戦プロ麻雀協会・赤坂ドリブンズ所属の園田賢プロのその研さんの全体牌図作成くんを使用させていただきました。)

カベの説明天図

手牌は3シャンテンで遠いためオリたいです。

このような捨て牌の場合、現物の筒子の7に加えて、筒子の7が4枚見えているため筒子の9が両目では放銃しない牌です。

9ピンの放銃パターン

そのため、9の筒子は字牌と同じくらい安全な牌になっています。

麻雀牌は5を中心に左右対称になっています。

そのため4枚見えている牌はカベとなり両面には放銃しません。

5を中心に左右対称な図

4枚見えている牌の2つ外側のまでの牌のことをノーチャンスといいます。

加えて3枚見えている牌カベは、相手が残りの1枚を持っている場合のみ両面に放銃します。

このように3枚見えている牌の外側のことをワンチャンスといいます。

ノーチャンスとワンチャンスは大きく異なります。

ノーチャンスは必ず両面で放銃しませんが、ワンチャンスは両面で放銃することもあるため、ワンチャンスを使いすぎると放銃が増えることになります。

ワンチャンスは安全牌がない時の最終手段にしてください。

放銃しにくい牌の種類と安全牌比較表

守備はスジやカベなどの手牌以外の情報を捨て牌から取得しないといけないため、攻撃よりも難しい分野になります。

麻雀初心者の方は、最初のうちはそこに時間を割くことが難しいと思います。

そこでこの章では、麻雀初心者の方が今日から使っていただける安全牌の比較表を作成しました。

この比較表を覚えていただければ、とりあえず安全牌に困った際の参考になります。

さらに、なぜその牌が安全なのか1つずつ説明しますので、余裕がある方は理解し使いこなしてください。

安全牌比較表

この表を覚えていただくだけで安全牌に困った際に捨てる牌の優先順位がわかるようになります。

安全牌比較表

この表内の条件が複数重なっている牌の方がより安全な牌になります。

ここからは、各安全な牌について詳しく説明していきます。

字牌

字牌はシャンポンと単騎にしか放銃しない牌です。

自分が1枚持っている字牌をシャンポンで放銃する場合は、相手が残り3枚のうち2枚持っていないといけないため、他の数牌と比較すると相当放銃しにくい牌になります。

スジ1・9牌

4が現物の時の1や6が現物の時の9は両面では放銃しません。

そのためスジの1・9は、字牌同様自分が1枚持っている1・9牌をシャンポンで放銃する場合は、相手が残り3枚のうち2枚持っていないといけないため、他の数牌と比較すると相当放銃しにくい牌になります。

ノーチャンス

4枚見えている牌の2つ外側まではノーチャンスになり両面で放銃はしません。

しかし両面以外のパターンでは放銃します。

つまりノーチャンスの牌でも1・9<2・8<3〜7の順で危険になります。

ノーチャンスは比較的安全な牌ではありますが、捨てる牌によって微妙に危険度が変わりますので気をつけるようにしましょう。

スジ2・8牌

スジ1・9牌の放銃パターンに加え嵌張にも放銃するのがスジ2・8です。

守備をするべき時に、現物や字牌よりも先にこういうスジの牌を捨てている方もいらっしゃるかと思います。

特に2シャンテン以上からこういうスジの牌を捨てている方は注意です。

そういう方は、少しのアガり率と引き換えに放銃率が上がっています。

麻雀が勝てるようになるためには攻守をはっきりとさせることです。

こういった方はぜひ前回の記事を読んではっきりとした守備判断ができるようにしましょう。

守備をする際は必ず現物や字牌・スジ1・9牌を先に捨てるようにしましょう。

中スジ

中スジは4〜6牌が該当する場合があります。

例えば下のような立直の場合はどうでしょうか。(下の図は最高位戦プロ麻雀協会・赤坂ドリブンズ所属の園田賢プロのその研さんの全体牌図作成くんを使用させていただきました。)

中筋の説明図

例えばこのような捨て牌の場合、向かいの相手から立直が入りました。

自分は3シャンテンですのでオリたいです。

しかし、現物がありません。

カベになる牌もありません。

スジはどうでしょう。

どの牌も片スジになる牌しか通っていないように見えます。

索子の2と8に着目してみましょう。

中筋の説明図

索子の2が通っていることで2-5待ちが、索子の8が通っていることで5-8待ちが放銃しない両面になります。

このように2と8の両方の片スジが通っていることで共通するスジである5が通るこのスジを中スジといいます。

中スジの牌が放銃するパターンは、嵌張・シャンポン・単騎の3パターンでありスジ2・8と同じ放銃パターンになります。

スジ3・7牌

ここより先は放銃率がグッと上がるので、安全だと思って捨てていると放銃率が上がる原因となる牌になります。

3・7はシャンポン・嵌張・単騎に加え辺張にも放銃するので、スジの中では危険度は高めの牌です。

この辺りの危険度の牌を簡単に捨てるかどうかで放銃率は劇的に変わるので、オリたいけど安全な牌がない時に捨てるようにしましょう。

序盤に捨てられている牌の外側

序盤に捨てられた牌の外側は比較的安全といえます。

今までの立直手順をおさらいしましょう。

最初のステップとして、孤立牌を捨てていくと思います。

つまり、序盤に捨てられている牌の外側は孤立牌=周りの牌を持っていない確率が高くなります。

この手順は初心者から上級者まですべての人が行っている手順です。

では、どこからが序盤で中盤なのか。

ザックリ捨て牌1段目が序盤、2段目が中盤、3段目が終盤です。

なおかつ、立直宣言牌より前に捨てられていれば捨てられているほど孤立牌の可能性が高い=外側が安全といえます。

ワンチャンス

正直ただの危険牌です。

しかし、スジもカベも序盤に捨てられた牌の外側も持っていない時にはこれに頼るしかありません。

全く情報のない牌と比べると若干安全なためです。

しかし、ワンチャンスを安全と思って捨てていると放銃率は下がりません。

ワンチャンスは最後の手段だと考えましょう。

練習問題

それでは、今回の守備の安全牌比較表を基に練習問題を解いていきましょう。(問題の図は最高位戦プロ麻雀協会・赤坂ドリブンズ所属の園田賢プロのその研さんの全体牌図作成くんを使用させていただきました。)

問1

以下のような立直が入りました。

自分の手牌は2シャンテンでドラもなし。

さあ、何を捨てましょう。

守備の問題①
回答解説

こういう手牌で立直が早いからという理由で危険な牌を捨てていては命がいくつあっても足りません。

ではこの手牌で一番安全な牌は何か。

ここでは北を正解とします。

手牌に現物はないですが、手牌にドラはなく価値の低い手牌です。

こういう場面で白や中を捨てるのは無駄に放銃率が上がるだけです。

こういう時こそ冷静に一番放銃しない牌を捨てましょう。

今回は安全度比較表のAランク字牌が3種4枚あります。

こういう時は複数持っている牌を捨てましょう。

複数持っている字牌は、シャンポンへの放銃確率が1枚しか持っていない字牌より低くなります。

そのため、北が正解となります。

問2

今回も親から立直が入りました。

自分の手牌は2シャンテンでドラもなし。

さて1番安全な牌は何でしょう。

守備の問題②
回答解説

ここで索子の4のスジの7と思った方要注意です。

ここで1番安全な牌は萬子の1です。

まず、見えている萬子の2を確認しましょう。4枚見えています。

これで萬子の1はノーチャンスとなり両面では放銃しません。

残りの放銃パターンは、シャンポンと単騎のみですが、萬子の1の見えている枚数は3枚です。

そのため萬子の1は単騎でしか放銃しないかなり安全な牌となっています。

この場面で索子の7を捨てていると、辺張や嵌張・シャンポンで放銃する可能性があるため放銃率が上がってしまいます。

こういう見落としは、放銃率にモロに直結しますので見落とさないように何度も練習するようにしましょう。

今回は自分の手牌に萬子の2がありましたが、これがすべて河に捨てられている場合見落としていませんか。

ネット麻雀では、こういう見落としがないかを牌譜機能で確認できますので、麻雀初心者の方は、ベタオリしているときの牌譜はこういう個所を確認するようにしましょう。

問3

今回の最終問題です。

自分の手牌は七対子の1シャンテン。

ドラはなくオリが優勢です。

どの牌が1番安全か考えてみましょう。

この問題を解くことができれば本記事の内容は完璧といえるでしょう。

守備の問題③
回答解説

スジの萬子の7と考えた方もいるかと思いますが、今回は索子の5を正解とします。

索子の5で放銃するパターンを考えてみましょう。

まず両面で放銃するパターンですが、索子の8が捨てられていますので5-8の両面では放銃しません。

2-5の両面はどうでしょう。

これは索子の4が4枚見えておりカベになっていますので立直者が2-5のターツを持っている可能性はゼロです。

そのため、索子の5は両面では必ず放銃しません。

では、残りの放銃のパターンですが、嵌張・シャンポン・単騎の3パターンですが、こちらも索子の4が4枚見えていることにより嵌張の5のターツを持っている可能性はゼロです。

つまり索子の5が放銃するパターンはシャンポンと単騎のみになります。

索子の5の放銃パターン

では萬子7はいかがでしょう。

萬子の4が捨てられているので4-7の両面で放銃することはありません。

残りの放銃のパターンですが、嵌張・シャンポン・単騎の3パターンですが、これはどのパターンでも放銃する可能性があります。

以上をまとめると、萬子の7より索子の5の方が安全な牌といえます。

このようにスジとカベを組み合わせることでより安全な牌を探すことができるようになります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

守備をしているときに現物がない場合、スジやカベを駆使して安全な牌を探すことは最初は難しいと思います。

最初のうちは見落としやミスが多発すると思います。

実際私も、麻雀始めた手の時はミスだらけでした。

今でもミスはします。

ミスを見つけて見直し・修正するために牌譜機能があります。

麻雀初心者の方は、牌譜を使っての勉強方法がわからない場合は、守備の復習でより安全な牌がなかったかの見直しをするのがいいでしょう。

まずは、何度もミスして見直しての繰り返しです。

回数をこなすことで、時間をかけずに見つけることができるようになりますのでたくさん練習するようにしましょう。

プロフィール
yusa

ゆさぶろぐを運営している遊佐と申します。
1994年大阪生まれ大阪在住
大阪のとある雀荘で仕事をしながら、副業で麻雀初心者向けに1から麻雀を始めてフリーデビューをするまでをコンセプトにぶろぐを運営しております。

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